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手紙

「錦繍」(宮本輝著)を読む

夫が心中事件を起こし、それがきっかけで離婚をしてしまいます。

元妻の方は、その後結婚をし、子供を授かりますが、軽度の障害児として育てることになります。
ある時ある場所で二人は邂逅し、手紙を通して過去の出来事を埋め合わせていきます。

過去に理不尽な別れ方や、理解しがたい出来後を経験した人にとっては、この小説の意味することが分かりやすいような気がします。
手紙という手段でしかふたりが分かりあえない、往復書簡という形態ですが、どこか自分の過去と重なり合わせている自分自身がいます。

誤解という、我々が過去に持つ過ちが、海辺に付けた足跡が波にさらわれ跡形もなく消えて行く様に、すっきりすることができたら、明るい未来が開けていくような気がします。

「さようなら」という終わり方も、どこかそんな暗示を感じます。
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by masagorotabi | 2012-07-20 22:35 | 読書日記 | Comments(0)
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