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日本人は何を捨ててきたか

「日本人は何を捨ててきたか(思想家・鶴見俊輔の肉声)」 鶴見俊輔、夏川夏央著を読む

「樽」「個人」という言葉がキーワードになっています。

明治維新までは、日本人は「個人」として生活してきて、それ以降は「樽」を作ってその中で暮らしているといいます。

「個人」があった場合には、傑出した人物が出現したりしますが、よくできた「樽」が出来たとたん「個人」は封殺され、「檻」の中で暮らします。

この本で書かれている一番病(東大が一番とか)、名刺病(肩書き)が好きな日本人は、立派な熟成されえた「樽」の申し子みたいなもので、そこには「個人」がなかったりします。

いかに「個人」の力を発揮するか、そのキーワードとして「ただの人」というのが出てくるのだけど、「ただの人」でいるのは難しい。

この本にも時々出てくる藤沢周平は、「ただの人」を書き続けたと思うし、小津安二郎も「ただの人」を映像として描き続けたと思う。
本当に立派なのは、そういった人たちだと、僕はこの本を読んで理解しました。
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by masagorotabi | 2012-11-29 21:18 | 読書日記 | Comments(0)
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