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「小津安二郎への旅(魂の「無」を探して)」(伊良子序著)を読む

『映画評論家の佐藤忠男が「小津が描く良い人間はなにかに耐えている人間だ」と書いていたが、「東京物語」の紀子がその典型だろう。』
『高橋(元スタッフ)が回想しているその日の小津の言葉で、とりわけ強い印象を残すのは「隠せ、隠せ」である。
 「全部見せたらお終いだ。隠せ、隠せ」』
『かつて注目された「甘えの構造」というベストセラー本があった。
 ・・・
 土居説は、健全な「甘え」と抑制が人間の成長には必要で、日本人にはしばしばその混乱が見られるという指摘を中心に展開される。
 ・・・
 小津が描こうとしたのも、健全な「甘え」と抑制をわきまえる家族の理想像であった。そして小津自身の生き方、スタイルも。「甘え」と抑制の理想を追いかけていたことが明らかである。』
(以上本文より)

寅さんと小津安二郎の類似点も書かれています。
美人には照れ、気前よくなんでも人にあげ、相手との距離感も適正にとれて洋服はいつも同じものを着ている。
小津安二郎の場合は、同じ背広を何着も持っていたのは有名な話ですが、お二人に共通しているのは「捨てる」ということであると書かれています。
寅さんは、トランクひとつで旅に出て、小津自身は凝る時にはめっぽう凝るけど、自分のスタイルというのをよく知ればそれを貫き通す。

真似したい・・
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by masagorotabi | 2015-01-20 20:40 | 読書日記 | Comments(0)
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