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因習

「津山三十人殺し七十六年目の真実」(石川清著)を読む

本当は、こういった本を読むことは躊躇せざるを得ないと思っていたのですが、読んでみるとそれほどでもなかったです。

昭和13年に起きた事件ですが、好青年と思われていた青年がなぜ狂気に満ちた殺人を計画的に行なったのかが克明に記されています。

この犯人は、小説を書きそれを子供たちに読み聞かせ人気があり、それの歯車が狂ったきっかけは、兵役検査を結核ではじかれ、それが差別という形で村人たちから阻害されます。

古くからの因習の夜ばい姦通というのも当たり前のように行なわれ、百人ちょっとの村の人口で、十数人の女性と関係があったといいます。
関係のあった女性が、他の村に嫁に行ったことも深く事件との関係もあるということです。

電線を切るという所から事件は始まりまりますが、この電線を切った器具が見つかっていないことから、犯行を手伝った人物がいるのではないかと著者は考えます。
犯人の子供がいるのではというのも、不自然な女性の供述からも推理します。

この殺人事件は、無差別な事件ではなく怨恨という根の深いものが潜んでいます。
夜ばい(当時の村では必要悪だったのでしょう)という悪しき因習、差別、こういったものが犯人の心を壊し、空前絶後の事件を起こしてしまった。

wikipediaを見ると、助かった村人います。
悪口を言わなかったと人や仲良くしていた子供などですが、あとは容赦なく殺してしまっています。

最近の日本でも同じような事件が起きています。(この本にも記されています)
こうした事件が起こらないように、津山三十人殺しの概要は知っておいた方がいいかなと思いました。
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by masagorotabi | 2015-04-29 19:26 | 読書日記 | Comments(0)
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