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古典

「方丈記私記」(堀田善衛著)を読む

東京大空襲時に著者は「方丈記」を痛切に身近に感じます。
前半は、大空襲を下に、後半は鴨長明の文献をひも解いて人となりを追求しています。

巻末には、五木寛之氏との対談がありますが、その中に鴨長明はジャーナリストの気質があり、物語の主人公にはなりえないとあります。
たしかに、鴨長明を主人公にした物語はありません。
頭で考えるよりも足の方が先にでてしまう、そんな行動派だったようです。

私たちはなぜ古典に親しむのか?そんな答えもこの本の中に記されています。
歴史が大きな転換をしようとする時、その転換の只中に置かれた人々の心の持ち方というものが、洋の東西、あるいは時の古今において、そうそう変わったものである筈はない。さればこそ古典は、生きた人間のための古典として生きうるのである。」(p107)
古典落語を何度聞いても面白く聞けてしまうのは、こういった理由もあるのであろう。
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by masagorotabi | 2016-11-24 19:18 | 読書日記 | Comments(0)
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