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約束された場所で

「約束された場所で」(村上春樹著)を読む

「アンダーグラウンド」は、オウム事件で被害に遭われた人たちにインタビューしたもので構成されたいますが、この本はオウムの信者の人たちのインタビューと河合隼雄氏との対談で構成されたいます。

村上氏がこの本を書いた訳は(だいぶ前の本ですが)、あれだけの事件を起こしたのに根本的な原因というのが解決していないとみたからです。

オウム事件を起こしたのはオウムの上層部で、ここでインタビューに応じた人たちはまるでそのことを知らなかったようです。

河合氏との対談では、人間の悪について語られていて、悪を外に向けるとオウム事件やヒトラーに通じ(現代では北朝鮮か?アメリカも?)、悪を内に向けて(家庭など)物事を解決していく姿勢が大事だと問うています。

インタビューに応じた信者の人でパン屋さんを開いた人がいるのですが、そこへ警官が訊ねてきてパンを食べたいとねだっている姿に苦笑してしまいました。
この警官もまた外へ悪を向けているんですね。

当時は警察、マスコミ、世間、オウムに向けて悪を突きつけていました。
対談で村上氏は、オウムの気持ちもわからないではないという20代30代の人には多かったと語っています。(年齢が上がる程、絶対許さないというひとが殆どだそうです。)

だから正義というのは怖いものであり、まずは自分自身の中の悪と対峙することが大切なことなのであろう。
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by masagorotabi | 2017-09-11 14:47 | 読書日記 | Comments(0)
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