カテゴリ:読書日記( 271 )

ばねじぃ

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「はわだって、跳ね上がるだけじゃなくて滑りたいと思う時もあるのじゃよ」
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by masagorotabi | 2017-06-24 22:20 | 読書日記 | Comments(0)

ブナの実はそれでも虹を見る

「ブナの実はそれでも虹を見る」(丸山健二著)を読む

店でブナのみを見つけ、それを庭に埋め、育成を見守り人間の根源というものを見出していきます。
著者自身よりも長生きする生き物に対する崇拝、尊厳、それは我々自身へ向けられた行為のような気もします。

帯には「どうして私たちは生きているだけで楽しいと思えるような生き物ではないのだろう。」とあります。その答えは僕なりにこの本の中で発見しました。

数羽のインコを飼っているが、かれらもまた生きるための地味な基本に忠実で、けっしてそこから逸脱することがない。羽づくろい、沐浴、くちばしの手入れ、早寝早起き等などを生命保持の必須営為として片時も怠らず、それは習慣というよりも本能にしっかりと組み込まれた必然となっている。
愚直なまでにやるべきことをやりつづける日々がかれらの自由闊達な生を維持し、命に伸びやかな曲線を与えている。

けれども人間だけが命に直結するやるべきことをやりたがらないのだ。理屈では充分過ぎるとわかっていながら、それを避けたがる。
あげくに、当然の報いとして大小の悲劇に見舞われ、窮地に立たされ、万事休すの状態に追い込まれると、世間に向かって大げさに嘆いてみせたりする。
世間もまた世間で、そういう者を人間味溢れる存在として温かい目で見てやり、好ましい人物として受け入れる。
もしかすると、大半の人々は死にたがっているのかもしれない。
」(本文よりP101〜102)

インコの羽づくろいもそうですが、ネコもまた毛づくろいを怠りません。
その行為は、著者が語るように本能にも似た行為で、我々をも和ませ楽しませてくれる。
ひとが生きるということは、こうしたことなんだろうなと思う。

著者は、大半の人は死にたがっていると書いているが、逆も真なりで大半のひとは殺したがっているともいえる。
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by masagorotabi | 2017-06-17 20:16 | 読書日記 | Comments(0)

しつけ帳

「幸田文 しつけ帳」(幸田文著)を読む

この本を読むと幸田露伴がいかにしつけに厳しかったかがわかります。

人は清潔が好きであると同時に、汚くしておくのもまた楽しがる性質をみんな持っている。清潔には謹みと静けさがあり、汚さには寛(くつろ)ぎと笑いがある。」(本文より)

汚さにも価値を見出しているこうした文章が、露伴のしつけだったのだろうと思います。
CMを見ていると、清潔主義(こうした方が企業は儲かるから)が横行して、余裕のない人間が増えているような気がします。

しつけを漢字が書けば躾、これは除菌することではない。(笑)
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by masagorotabi | 2017-06-15 22:03 | 読書日記 | Comments(0)

山本美香という生き方

「山本美香という生き方」(山本美香 日本テレビ編)を読む

2012年にシリア内戦で、取材中に銃撃を受け殉職してしまいました。
上司でありパートナーでもある佐藤さんの目を通して山本美香というジャーナリストを見つめます。

講演の際の注意事項が書かれているノートには、「前を向いて歩きながら考える」と記されてあります。
佐藤さんとも、いつもこのようなスタイルで取材していたそうです。

時間があると、いつも寝ていたそうです。
真剣に生きていたからこそ、寝ることも大事にしていたのだろう。

『報道することで戦争は止められる』と彼女は思っていて、戦争ジャーナリストとして危険な場所に赴くことをいとわなかったのは、そうした思いがあったからだろう。
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by masagorotabi | 2017-05-27 19:35 | 読書日記 | Comments(0)

孤独の科学

「孤独の科学(人はなぜ寂しくなるのか)」を読む

社会生活を営んでいる中で、孤独というのが人間にとってあまりよい事象ではないということは感覚で分かっていると思います。
そうした感覚を文字で起し、我々に伝えてくれる書物です。

孤独感があると病気になりやすくなったり、人に依存したり、無意識の中で自分の何かが蝕んでいきます。
無意識を意識知ることによって、その問題を解消していくということがこうした本の役割なのかなあと思ったりします。

アメリカの調査で信頼できる人がどのくらいいるかというのがあり、1985年では3人というのが一番多い比率で、2005年では0人というのが一番多かったそうです。
1割はうつ病のような精神疾患を抱えている人がいるそうですが、文明国家という陰にはこうした問題が澱のように積み重なっていくのだろう。

社会とどのように関わっていくかが、孤独感から解放される手段だと思うが、そうなってくると誰かのためにというよりも、自分のために何か行動を起こすということが大事なのだろう。
ボランティアをする人は多いと思うが、そのような人たちは他人の為にというよりも自分の為にというのが比重が多いと思われる。

自分の為ならば、かっこつけることも見返りを求めることもないのだから・・・
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by masagorotabi | 2017-05-23 22:26 | 読書日記 | Comments(0)

自己責任

『自己責任(いま明かす「イラク拘束」と「ニッポン」)』(今井紀明著)を読む

3人がイラクで拘束されてから、もう15年くらいの歳月が流れるのだなと時の早さに驚くとともに、その間、日本人人質が無惨にも殺されてしまうという出来事がありました。

物事を知るということがいかに大切なことか、彼等の行動で知ることができます。
裏を返せば、こうした情報社会でも物事の本質さえ知ろうとしない、あるいは知らないことだらけだと、そんなことを思う昨今です。

そして、知らないからこそその人たちを我々は叩いてしまう。
今思うと凄まじいほどのバッシングを著者含め3人はその渦中にさらされてしまいました。

本来ならば、人質事件が起きた場合は政府に任せておけば良い。
その処理が適切かどうかを国民がチェックすれば良い。
そんな風に思います。

古くは堀江謙一氏の太平洋単独ヨット横断でしたが、日本では罪人、アメリカでは英雄、そんなとらえ方でした。
法は犯してはならない、でも万能ではない。
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by masagorotabi | 2017-05-18 22:24 | 読書日記 | Comments(0)

お客様

「お客様がやかましい」            (森真一著)
「イライラしない本(ネガティブ感情の整理法)」(斉藤孝著)を読む

お客様がエラくなってしまった時代ではあるが、店員もまたプライドを持ち合わせている人が少ないので、逆に客を見下す行為にでるという。
こうした店員を生み出してしまったのも、「お客様」という図式らしい。

坂東玉三郎さんの逸話では、悲劇を観劇した観客は、帰り道どこか清々しさを感じるという。
他人の不幸は蜜の味ではないが、人間にはそういった面があるらしい。

このくらいならまだよいが、イジメのように自ら悲劇を生み出し、それを楽しむという下劣な行為も人間の隠れた感情の中にあるのだろう。
イジメがなくらないというのも、こんなところかもしれない。

他人のことよりまず自分、他人のどうでもよい部分には関心を示さず、自分を大切にすることが大切なことだと日頃から思っている。
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by masagorotabi | 2017-05-05 10:44 | 読書日記 | Comments(0)

ドキュメンタリー

「ドキュメンタリーは嘘をつく」(森達也著)を読む

鳥インフルエンザが日本で発生した時に、マスコミなどに追いつめられた老夫婦が自殺してしまった事件がありました。
こういったことは表にはでないけれども、数多くあると記されています。

マスコミ=民衆であると私は思っていますが、そうなると我々はみな殺人を犯しているということになる。
STAP細胞の時もそうでしたが、容赦なく我々はひとを追いつめてしまう。
それでいて加害者意識というものがまるでない。

だからこそドキュメンタリーというのが必要で、戦場カメラマンが必要で、我々が踏み込めない真実というものを提供させてくれる媒体なのである。
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by masagorotabi | 2017-04-08 20:01 | 読書日記 | Comments(0)

場の消失

「日本の難題」(宮台真司著)を読む

野球のうんちくを語る場所というものが、現代の社会にはない。
そのはしりは、1980年初頭に現れた「新人類」であると著者は記す。

ただ、野球のWBCやサッカーのワールドカップのようなものには、かろうじてそういった場が存在している気がします。

商店街やデパートが消え、ますます日本社会には場というものがなくなりつつある。

話は変わりますが、自殺率の低い土地を訪ねたという内容の本があって(読んでいませんが)、その場所の人間関係は濃密ではなく、他人のことには深入りしないというそんな不文律のある土地だったそうです。
賞味期限を神経質に気にするような人は少なく、おおらかな人が多いそんな逸話が書かれているそうです。

人間が生活するには、疎遠ではなく親密でもない、そんな関係性が必要なのかもしれません。
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by masagorotabi | 2017-03-31 19:54 | 読書日記 | Comments(0)

幸せの条件

「幸せの条件」(誉田哲也著)を読む

OLが社命で、バイオエタノール用の米を作れる農家を捜しに行くというお話です。

この中に、自給率の話が出てくるのですが、仮に外国から食物が入ってこなくても、この国の人は餓死はしないという話は面白いです。
3分の1は生ゴミとして捨てていますし、カロリーの少ない野菜は自給率に反映していないという話は、数字のまやかしに騙されてはいけないと感じました。

国の借金(正しくは政府の借金)にしろ、なぜに為政者というのは正しい情報というものを出さないのか不思議です。
まったく小賢しい手法というもので、国民を騙しているのかとさえ思ってしまいます。

ひとは何をもって幸せを感じるのか.そんなことを考えさせられました。
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by masagorotabi | 2017-03-15 20:33 | 読書日記 | Comments(0)