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場の消失

「日本の難題」(宮台真司著)を読む

野球のうんちくを語る場所というものが、現代の社会にはない。
そのはしりは、1980年初頭に現れた「新人類」であると著者は記す。

ただ、野球のWBCやサッカーのワールドカップのようなものには、かろうじてそういった場が存在している気がします。

商店街やデパートが消え、ますます日本社会には場というものがなくなりつつある。

話は変わりますが、自殺率の低い土地を訪ねたという内容の本があって(読んでいませんが)、その場所の人間関係は濃密ではなく、他人のことには深入りしないというそんな不文律のある土地だったそうです。
賞味期限を神経質に気にするような人は少なく、おおらかな人が多いそんな逸話が書かれているそうです。

人間が生活するには、疎遠ではなく親密でもない、そんな関係性が必要なのかもしれません。
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by masagorotabi | 2017-03-31 19:54 | 読書日記 | Comments(0)

幸せの条件

「幸せの条件」(誉田哲也著)を読む

OLが社命で、バイオエタノール用の米を作れる農家を捜しに行くというお話です。

この中に、自給率の話が出てくるのですが、仮に外国から食物が入ってこなくても、この国の人は餓死はしないという話は面白いです。
3分の1は生ゴミとして捨てていますし、カロリーの少ない野菜は自給率に反映していないという話は、数字のまやかしに騙されてはいけないと感じました。

国の借金(正しくは政府の借金)にしろ、なぜに為政者というのは正しい情報というものを出さないのか不思議です。
まったく小賢しい手法というもので、国民を騙しているのかとさえ思ってしまいます。

ひとは何をもって幸せを感じるのか.そんなことを考えさせられました。
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by masagorotabi | 2017-03-15 20:33 | 読書日記 | Comments(0)

忘れるべからず

震災イジメというのがニュース記事になったりしていますが、こうした問題の難しさはイジメられた人たちの中にもイジメる側に転じることがあるからです。
愚かなことにイジメる人たちは、イジメたことを忘れてしまう・・

先日、養老孟司さんの本を読みましたが、その中に自分が死ぬことを忘れているとう文章がありました。
講演をしたあとに、責任者が来年もお願いしますと言われた時に返答として「生きていたら」と返すと、相手の人は苦笑いを浮かべるそうです。
1年後、自分がもしかしたら死んでいるかもということが想像できないんですね。

人間は忘れては行けないことを平気で忘れてしまう。
そうでないと生きてはいけないのかもしれないのですが・・・
というよりも生きていく資格があるのか、そんなことも考えないのだろう。
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by masagorotabi | 2017-03-13 19:56 | 雑想 | Comments(0)

東京の昔

「東京の昔」(吉田健一著)をたまに読んだりしますが、著者の文章は頭の中に入ってこないので難儀しています。

物語小説ではなく、登場人物の会話だけが綴ってあるだけなのですが、その中で自転車屋の勘さんという人物がいます。
ブレーキを自ら開発したりしていますが、これで思い出したのですが、戦後、オートバイのメーカーが100以上もあったそうです。
自転車のメーカーもそれに類するほどの数があったろうと憶測しますが、貧乏な時代にも関わらず活気のあった雰囲気が漂っていたのだろうなと思います。

そんなわけで、この本にもそんな雰囲気があって、なかなか文章が頭に入ってこなくてもたまに手にしてしまうのである。
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by masagorotabi | 2017-03-11 20:37 | 読書日記 | Comments(0)

教養

「まもとな人」(養老孟司著)を読む

「ひとの心がわかるのが教養」という文章がありました。

「アンダーグラウンド」(村上春樹著)の文書も引用されていて、オウム事件の時に関わった人たちのインタビューが載っている本ですが、その中の駅員の話で、こうした事件が起こる予兆みたいなものを感じるかという質問に、掃除をしている最中に煙草の吸い殻を捨てる人たちを指して、びっくりするようなことではなかったと話されていたといいます。

社会の空気がオウムのような事件を引き起こしてしまうのなら、人ひとりが教養を身につけることが第一なのだろう。
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by masagorotabi | 2017-03-08 20:45 | 読書日記 | Comments(0)

仮釈放

「仮釈放」(吉村昭著)を読む
(ネタバレありなので、お気をつけ下さい)

妻の不貞で殺人を犯し、無期懲役を言い渡された元高校教師が仮釈放されるところから始まります。

あくまでも仮釈放なので、保護司の監視のもとで暮らすことになります。
そうしたメリットは、就職の世話を受けられるというのがありますが、デメリット(?)として恩赦がなければ一生保護司の監視させられることになります。
(恩赦を受けられるのは難しいとあります。)

他人には、刑務所に入っていたことがバレないように暮らし、いつもオドオドと生活を余儀なくされるというのは、大変なストレスなのだろう。
だけど、そういった人たちを受け入れる保護司や会社もあるので、まんざらではない部分もあります。

保護司の紹介で、再婚をすることになりますが、仮釈放という束縛された(旅行も自由にできない)生活に妻もストレスを抱えてしまい、元高校教師はその妻までも殺してしまいます。

救いようのない話ですが、こうした暗部は誰もが持っていると思うし、現代社会でもパワハラ、イジメなどは、個人レベルでも多発している状態です。
人間を知るという意味でも、読了感はそれほど良いと思いませんが、こうした小説の意義はあると思います。
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by masagorotabi | 2017-03-04 19:45 | 読書日記 | Comments(0)