忘れるべからず

震災イジメというのがニュース記事になったりしていますが、こうした問題の難しさはイジメられた人たちの中にもイジメる側に転じることがあるからです。
愚かなことにイジメる人たちは、イジメたことを忘れてしまう・・

先日、養老孟司さんの本を読みましたが、その中に自分が死ぬことを忘れているとう文章がありました。
講演をしたあとに、責任者が来年もお願いしますと言われた時に返答として「生きていたら」と返すと、相手の人は苦笑いを浮かべるそうです。
1年後、自分がもしかしたら死んでいるかもということが想像できないんですね。

人間は忘れては行けないことを平気で忘れてしまう。
そうでないと生きてはいけないのかもしれないのですが・・・
というよりも生きていく資格があるのか、そんなことも考えないのだろう。
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# by masagorotabi | 2017-03-13 19:56 | 雑想 | Comments(0)

東京の昔

「東京の昔」(吉田健一著)をたまに読んだりしますが、著者の文章は頭の中に入ってこないので難儀しています。

物語小説ではなく、登場人物の会話だけが綴ってあるだけなのですが、その中で自転車屋の勘さんという人物がいます。
ブレーキを自ら開発したりしていますが、これで思い出したのですが、戦後、オートバイのメーカーが100以上もあったそうです。
自転車のメーカーもそれに類するほどの数があったろうと憶測しますが、貧乏な時代にも関わらず活気のあった雰囲気が漂っていたのだろうなと思います。

そんなわけで、この本にもそんな雰囲気があって、なかなか文章が頭に入ってこなくてもたまに手にしてしまうのである。
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# by masagorotabi | 2017-03-11 20:37 | 読書日記 | Comments(0)

教養

「まもとな人」(養老孟司著)を読む

「ひとの心がわかるのが教養」という文章がありました。

「アンダーグラウンド」(村上春樹著)の文書も引用されていて、オウム事件の時に関わった人たちのインタビューが載っている本ですが、その中の駅員の話で、こうした事件が起こる予兆みたいなものを感じるかという質問に、掃除をしている最中に煙草の吸い殻を捨てる人たちを指して、びっくりするようなことではなかったと話されていたといいます。

社会の空気がオウムのような事件を引き起こしてしまうのなら、人ひとりが教養を身につけることが第一なのだろう。
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# by masagorotabi | 2017-03-08 20:45 | 読書日記 | Comments(0)

仮釈放

「仮釈放」(吉村昭著)を読む
(ネタバレありなので、お気をつけ下さい)

妻の不貞で殺人を犯し、無期懲役を言い渡された元高校教師が仮釈放されるところから始まります。

あくまでも仮釈放なので、保護司の監視のもとで暮らすことになります。
そうしたメリットは、就職の世話を受けられるというのがありますが、デメリット(?)として恩赦がなければ一生保護司の監視させられることになります。
(恩赦を受けられるのは難しいとあります。)

他人には、刑務所に入っていたことがバレないように暮らし、いつもオドオドと生活を余儀なくされるというのは、大変なストレスなのだろう。
だけど、そういった人たちを受け入れる保護司や会社もあるので、まんざらではない部分もあります。

保護司の紹介で、再婚をすることになりますが、仮釈放という束縛された(旅行も自由にできない)生活に妻もストレスを抱えてしまい、元高校教師はその妻までも殺してしまいます。

救いようのない話ですが、こうした暗部は誰もが持っていると思うし、現代社会でもパワハラ、イジメなどは、個人レベルでも多発している状態です。
人間を知るという意味でも、読了感はそれほど良いと思いませんが、こうした小説の意義はあると思います。
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# by masagorotabi | 2017-03-04 19:45 | 読書日記 | Comments(0)

死刑の基準

「死刑の基準『永山裁判」が残したもの」(堀川恵子著)を読む

冒頭に光市母子殺人事件のことが書かれていて、その犯人が死刑判決が出された時に周りでは拍手と喝采として迎えられてことに、著者は戦慄をおぼえます。
少年法が適用されるかどうかの事件でしたが、その先駆けとして永山則夫の連続射殺事件があります。
当時、永山の年齢は19歳と数ヶ月でした。

極貧の中で育ち、父親はギャンブル狂いで暴力を振るい、そんな中で育ちました。
しかし、当時はみな極貧の中にあり、こうしたことが原因で事件を起こしたことに関しては、情状酌量の余地はないとされ死刑判決がおりました。

永山は刑務所(?)の中で、難解な哲学書を貪るように読み、「無知の涙」という本を出版します。(私も読んだことがありますが、難しい文章だなと思いました。)
小説なども出版して、印税などは遺族に渡しました。(受け取らない遺族もいたと思います。)

著者は1万5千通もの永山の手紙を読み、母子殺人事件の犯人にもインタビューしています。
その犯人から「生きていたい」という言葉を引き出しますが、永山もまた死刑が行なわれる時に「殺されてなるものか」と叫んで抵抗したといいます。

個人的には、この言葉には違和感を感じてしまいましたが、生きるということは彼等にとっては贖罪だったのかもしれません。
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# by masagorotabi | 2017-02-28 20:48 | 読書日記 | Comments(0)