時の廃墟

「時の廃墟」(沢木耕太郎著)を読む

あとがきのような場所に著者は、「青べか物語」(山本周五郎著)に影響を受けたとあります。

「青べか物語」は、山本周五郎が小説家になる前に、一時過ごした浦安(物語では浦粕)の出来事が書かれてあります。
市井の人たちや出来事が描かれていますが、著者はこのような世界をこのように表現できるのかと衝撃を受けます。

向田邦子は生前「山口瞳の作品の中では『世相講談』しか認めない」とよく言っていたそうと書かれています。
この作品もまた市井のひとたちや出来事などが描かれているそうです。

特別目立つこともないけれど、重要な出来事が我々の周りでは日々起こっている。
そうした出来事を丹念に見つめ寄り添うことで、ひとつの作品が出来上がってく。
それは向田邦子の作品にも通じることで、著者もまた独特の感性でルポルタージュという作品を仕上げてきました。

私がどうして向田邦子や著者の作品が好きで、何度でも読めてしまう理由が分かったような気がします。

(山口瞳の「世相講談は」はまだ読んでいないので今度読んでみようと思います。「青べか物語」は青空文庫にあったので先日読み終わりました。類似作品として「季節のない街」も半分くらい読んでいます。正直、面白いとか面白くないとか簡単には言えない作品ですね。)

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# by masagorotabi | 2018-12-17 20:39 | 落描き | Comments(0)

立ちあがる東京

「立ちあがる東京(廃墟、復興、そして喧騒の年へ)」(エドワード・サイデンステッカ―著)を読む

関東大震災以後の東京のことが描かれていますが、前編として大震災までを描いた「東京 下町 山の手」という本もあります。
この一冊を読んでいるだけで、東京の歴史が分かってしまうというほど詳しく描かれています。

著者は、「源氏物語」「雪国」「細雪」などを英訳した人でも知られていますが、日本人のノーベル文学賞の選考にもドナルド・キーン氏とともに影響を与えたと言われています。

川本三郎氏のあとがきには、永井荷風の「日和下駄」がモチーフになっていると書かれていますが、江戸文化が多少なりとも残っていた下町を愛した荷風を重ね合わせた印象を受けます。

25年以上前に出版された本ですが、良書なので再販してほしい本のひとつです。

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# by masagorotabi | 2018-12-14 19:59 | 読書日記 | Comments(0)

生きている兵隊

「生きている兵隊(伏字復元版)」(石川達三著)を読む

従軍記者として南京攻略戦を描いたルポルタージュということですが、小説風になっています。

前記には、忠実な記録ではなく創作を試みたとありますが、昭和13年には発禁として出版されることはなく、戦争終結後に残忍な記述は消されて出版されました。

放火、略奪、強姦その後に殺してしまうことが描かれていますが、こうした行為を創作として出版することはあるのだろうかと疑問に思います。
事実か創作かは、本を読んでいる人が感じることなのだろうけど、戦争という狂気な世界では人の精神も尋常ではなくなるのだろうと納得しながら読み進みました。





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# by masagorotabi | 2018-12-12 21:03 | Comments(0)

読書日記

「恋歌」(五木寛之著)を読む

5,6年前に読んだ本だけど、再読。
内容を忘れてしまったけど、途中で思い出す。
40年前に書かれたあ本なので、時代的背景は古さを感じるけども、内容は普遍的な恋物語。

「あの頃(単行本未収録エッセイ集)」(武田百合子著)を読む

こちらも随分と昔のエッセイ集。
リズム感の良い文章で、ポンポンと読み進めることができる。
映画の話が多いが、ごくありふれた日常は著者にかかると面白い日常に変化する。
著者には「富士日記」という名著があるけれど、日記を書くという行為が生活を彩る行為に感じられる。

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# by masagorotabi | 2018-12-11 20:44 | 読書日記 | Comments(0)

普段使いの財布たち

普段使いなら写真の2点の財布で十分ですね。

写真上部の財布は、お釣りの小銭を貰う専用で、下コインホームはその小銭で買い物をするというスタイルです。

これがレジで一番スピーディーに事が運べるスタイルと思います。

こんな一般的にはどうでもいいようなことを考えることが好きです。
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撮影をしてから、上部の財布を丸洗いして綺麗にしました。


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# by masagorotabi | 2018-12-08 19:19 | レザークラフト | Comments(0)