カテゴリ:読書日記( 320 )

ハーバード

「ハーバードでいちばん人気の国・日本」(佐藤智恵著)を読む

世界最古の会社は金剛組(578年創業)、世界最古の先物市場は大阪堂島の堂島米会所(1730年)、ともに日本です。
デンマークの建国は8世紀、アメリカは18世紀、中国は20世紀、日本は紀元前の建国ですから年季が入った国ですね。

ハーバードのモス教授は、日本については数々の問題はあるのは事実だが、日本人が思っている以上にはるかに日本経済は強いと信じています。日本の強みは結果的に弱点をそのぐほど威力を発揮してくれるはずです。長期的に見れば明るいとおもいます、と語っています。

経済の停滞はインフラのメンテナンスをしないことで、アメリカなどはこれが出来ていず、日本はこれはできているそうです。(災害が多い国ですから意識も高いのでしょう)

戦後日本が復興できたのは、若い労働力、創造、知恵を発揮できた社会であったからとあります。(発展途上国の教科書的な存在)

今後、日本および先進国は高齢化社会に突入しますが、一番大事なことはイノベーション(革新)で、若い労働力が足らないのならそれで補えばいいと伝えてくれています。

日本人は悲観的になる必要なないと教えてくれます。
そして、謙遜、謙譲、恥の文化のある日本の強みはこれがあるからと説きます。

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by masagorotabi | 2018-10-15 20:37 | 読書日記 | Comments(0)

洞窟探検

「素晴らしき洞窟探検の世界」(吉田勝次著)を読む

著者が洞窟にのめりこんだきっかけは、そこに美しいものがあるからと記されています。
まだ世界には発見されていない、あるいは全容がわかっていない洞窟が無数あり、これだけ未知なものがある世界というのも現代では珍しいかもしれません。



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by masagorotabi | 2018-10-09 22:32 | 読書日記 | Comments(0)

風が吹けば

『「風が吹けば桶屋が儲かる」のは0.8%!?』(丸山健夫著)を読む

桶屋が儲かる・・の語源は、さかのぼると松平定信だそうです。
それを十返舎一九や江戸落語と言われているそうです。

45人のクラスで、同じ誕生日の人がいる確率はどのくらいか?
答えは94.1%ですが、それをくじ引きのたとえで説明すると、1人目が365/365ですが、45人目になると321/365となるわけで、随分と確率が高くなるなあという印象です。
これを掛け合わせて数式に当てはめれば確率が算出されます。
(45人の中に自分がいて、その自分と同じ誕生日の人がいる確率は11.4%)

確率、統計というのは、事前に持っていたイメージとは異なるものを算出するので、面白いものですね。
こういったものを文学的に応用できないものか考えてみるのもいいのかもしれません。

エスカレーターは東京では左側、大阪では右側に立っているといわれていますが、大阪の右側というのは大阪万博に由来していて、阪神電鉄梅田駅で急いでいる人のために左側を開けるようにとアナウンスされたことがきっかけだそうです。

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by masagorotabi | 2018-10-08 19:17 | 読書日記 | Comments(0)

乱反射

「乱反射」(貫井徳郎著)を読む

テレビドラマになっていたのですが、TVerで放映されていなかったので本を読んでみました。(ネタバレ含む)

3人家族で旅行へ行く途中に、家庭ごみをやむなくサービスエリアに捨ててしまいます。
大風が吹いているある日、主人公の妻と2歳になる子供が歩いている途中で街路樹の木が倒れて子供がケガを負ってしまし、救急車で運ばれますが、違法駐車の車でで渋滞、病院に運ぼうとしても近い病院には拒否されてしまいます。
脳挫傷の子供は、もう少し早ければ治ったかもしれないのに命を落としてしまいます。

新聞記者の主人公は、これは人災だと思い調査を開始します。
街路樹の下に犬の散歩中にフンを放置し、木の検査員の男は極度の潔癖症になってしまい、そのフンのおかげで近づけず検査を行いません。
その他諸々に多くの人がこの事故に関わっていますが、誰もが「どうして私だけが責められないといけないの!」という態度を示します。

あることがきっかけでサービスエリアで家庭ごみを捨てたことを思い出します。
「おれだったのか。おれが健太を殺したのか!」と絶叫します。
すべての元凶は、モラル違反をした自分にあると悟ったわけです。

バタフライ効果というのがありますが、蝶々の羽ばたきが気象を変え地球の裏側で台風をおこしてしまうという意味ですが、この小説を読んでいるときにこの言葉を思い出しました。
ちょっとしたことが大きな災難を招いてしまう、そして、そのことに自分は気付いていない。
もしかしたら人を殺しているかもしれないのに・・・

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by masagorotabi | 2018-10-01 21:11 | 読書日記 | Comments(0)

コンプレックス

「コンプレックス文化論」(武田砂鉄著)を読む

色んな著名人たちのコンプレックスが記されていますが、その中のひとつ「身長」では韓国の記者との会話の中で、日本では小説家が育つことについての著者の意見が書かれてあります。

韓国では兵役の義務があり、それによって均一に鍛えられて身長のことはうやむやになるが、日本ではコンプレックスを察知した人は自分の生かす道を探し出し発散する、それによって成功の手がかりになるといったことが記されています。
実際2009年のデータでは、160センチ未満の人の方が「幸福」を感じている人が多いそうです。
おそらくコンプレックスを持った方が努力をするし、ない人はなんでおれは幸福ではないんだという不満がでるのではないだろうか。

しかし、現在の日本の平均身長とアメリカの平均身長を比べると5センチくらいしか違わないそうです。
こうした面で日本人はコンプレックスを薄らいでいったのでしょうけど、なにかを探し当てる能力は減っていったのではないだろうか?
だから異様に他人を気にし比べ、なんでおれは幸福ではないという不満がパワハラや煽り運転につながっているような気もします。

日本は緩やかに衰退すると嘆いている人たちは、満たされてなにかを探し出す活力を失った日本人に対しての警告を語っているような気がします。


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by masagorotabi | 2018-09-27 21:08 | 読書日記 | Comments(0)

たまたま

「たまたま(日常に潜む偶然を科学する)」(レナード・ムロディフウ著)を読む

ジョン・グリシャムの「評決のとき」の原稿は26の出版社にはねられ、ドクター・スースの最初の児童書「マリベリーどおりのひしぎなできごと」の原稿は27の出版社にはねられ、J・K・ローリングの「ハリー・ポッター」の最初の原稿は9社にはねられ、ジョン・ケネディ・トゥールのような作家の場合は、何度もはねられた後に自殺してしまい、彼の母親が頑張って11年後に「間抜けたちの連合」が出版され、それはフィクション部門でピュリッツアー賞を獲得し200万部の売り上げがあったそうです。

いかに人間の個人的評価というのは当てにならなく、ひとつの評価であきらめてしまうとうことが、そのひとの人生を摘んでしまうことがあるということも肝に銘じていた方がいいのかもしれません。

IBMのパイオニア、トーマス・ワトソンはこういう言葉を残しているそうです。
「もし成功したければ、失敗の割合を倍にしろ」

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by masagorotabi | 2018-09-24 20:13 | 読書日記 | Comments(0)

犯罪心理学

「入門 犯罪心理学」(原田隆之著)を読む

なぜ人は犯罪に興味を抱くのか?
それは、犯罪が人間の欲望を如実に表現しているからだと記します。

「・少年犯罪は凶悪化している
 ・日本の治安は悪化している
 ・性犯罪の再犯罪率は高い
 ・厳罰化は犯罪の抑制に効果がある
 ・貧困や精神障害は犯罪の原因である
 ・虐待をされた子供は非行に走りやすい
 ・薬物がやめられないのは意志が弱いからである
 (本文より)」
これらはどれも事実ではありません。
性犯罪に関しては、同種性犯罪の犯罪率は5パーセントほどで、他の犯罪の再犯よりも相当低いそうです。

サイコパスについても書かれてあります。
こういうひとは良心の呵責はなく、通常有している正常な生理的反応、生得的に欠如していて、家庭環境に目を向けてもそこには答えはないそうです。
人口の1パーセントはこのようなひとで、大半のサイコパスは殺人までは起こさず、成功を遂げたサイコパスも多いといわれます。

誰もが犯罪に加担したり、逆に被害者になってしまう可能性がありますが、犯罪学を学んでおけば、そうしたことに関わらないで暮らしていける確率は高まるような気がします。

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by masagorotabi | 2018-09-22 18:31 | 読書日記 | Comments(0)

あの戦争と日本人

「あの戦争と日本人」(半藤一利著)を読む

日露戦争で教訓にすべき部分を、日本が勝ってしまったためにリアリズムを失い、そこから何も学ばず太平洋戦争へと向かってしまったと著者は記します。

昭和の日本人に強い影響を与えた言葉として、「八紘一宇(はちひろいちう)」がありました。
もともとは日本書紀に出てくる言葉で、八紘とは四方と四隅(すなわち世界)、一宇とは一つの家という意味で、世界をひとつにということ。
この言葉が、当時の日本の大義だったのでしょう。
なぜこの言葉が出てきたのかは、大正時代に田中智学(たなかちがく)という人が、日本はどうあるべきかたと提示したことから始まったそうです。

宮沢賢治は智学の信奉者で、賢治は「世界全体が幸福にならないうちは個人の幸福はありえない」という賢治は言葉を残していますが、これは八紘一宇を賢治風に言い換えたものと著者は推理しています。

こうした戦争の流れを見てみると、民衆の力というものも大きく働いているような気がします。
ポーツマス条約の小村寿太郎にしろ、戦利品が少ないとバッシングされたけど、外国からん見れば日本はよくやったという評価ですし、戦争に民衆の力が多く関わっていることがよくわかります。

満州事変というものも起こりましたが、なぜ事変なのかは戦争という形にしてしまうと、アメリカからの石油の輸入が止まってしまうという当時の状況があったからだそうです。
だから宣戦布告をするわけではなく、小競り合いという形をとったということだそうです。

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by masagorotabi | 2018-09-17 22:46 | 読書日記 | Comments(0)

慟哭

「ラストナイト」
「ハードラック」 (薬丸岳著)を読む

慟哭、咆哮、こういった仕草をするということは、この人たちはふつうの生活を送ってこなかった証なのかもしれない。

著者の本は、心に傷を負ったり下層から抜け出せずにいる人たちを描いている場合が多い。
だから読み終わった後の爽快感というのはあまり感じられない。

でもまた著者の本を手に取って読んでしまう。
そこには驕るなかれと記されていると思うからである。

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by masagorotabi | 2018-09-08 22:40 | 読書日記 | Comments(0)

漂流の島

「漂流の島(江戸時代の鳥島漂流民たちを追う)」(高橋大輔著)を読む

漂流民たちのことを文学でも表現されていて、織田作之助「漂流」吉村昭「漂流」井伏鱒二「ジョン万次郎漂流記」などがあります。

鳥島というのは、小笠原諸島と伊豆七島の間に位置していて、火山島なので木は生えていません。

冒頭で荒俣宏氏との出合いが語られていて、荒又氏は著者に「日本はあなたをリスペクトしていますか?」とたずねてそうです。
そうしたことを言われたことがなかったので、びっくりしたと述懐していますが、今回の鳥島行きの件にしろ冒険家という肩書では島行きは許されず、アホウドリ観測チームに随行した土木作業員として許されたそうです。
過去の漂流民たちの生活、生還劇に迫ろうとすることは、歴史的にも重要なことだと思いますが、あまり日本ではそういったことを貴重なことだとは思わないのだろうかとそんなことも考えます。

鳥島では、アホウドリが貴重は食料源となりますが、それを食べないで生還した漂流民もいたそうです。
親鳥が幼鳥にあげようとするエサや幼鳥から吐き出させてそれを拝借したそうです。

かと思えば、後年、アホウドリの羽毛が高値を生んだ為、私利私欲な人間が絶滅するほど追い込んだという話もあります。

余談になりますが、ペリー来航時に小笠原諸島は我々が発見したものなので我が国のものだと幕府に伝えたという事実があるそうです。
幕府の役人は、資料を見せてこれは日本のものだと主張して米国には渡しませんでした。
ペリーはそのことを承知の上で日本に言いがかりをつけたのではないかとある本に書かれていましたが、植民地政策化の時の白人たちは、こういったことを平気でする民族だったのです。

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by masagorotabi | 2018-09-03 19:53 | 読書日記 | Comments(0)